目の疲れは危険!理学療法士、衛生管理者からみた眼精疲労の予防と対策

仕事

近年、パソコンやスマホなどVDT機器が発達し、目の症状で悩む人が増加しています
世界的に近視の人口が増えており、2050年には全世界の2人に1人が近視10人に1人が強度の近視になるとされています
強度の近視では、将来、網膜剥離や緑内障など視力に関わる恐ろしい病気になる可能性があるとされています
また目が乾いて、疲労を感じてしまうドライアイを訴える人も増加しています
ドライアイは目だけでなく、睡眠の質や労働差生産性(労働者1人あたり、または1時間あたりで生み出す成果の量や質を測る指標)にも関わるとされています
個人の健康面だけでなく、企業や社会的にも大きな問題になりうるため、予防や対策が必要です!

今回は理学療法士衛生管理者の視点から、ドライアイを含めた眼精疲労改善のための予防策をお伝えします!

目が疲れる原因は?

パソコンやスマホ画面をみている時間

コロナ禍によりテレワークが普及し、自宅でパソコンを利用し仕事をする人が増えました
SNSや動画配信サイトが充実しているため、ディスプレイを見る時間も長くなっている傾向です
特にドライアイは注意が必要です!
集中するあまり数時間以上を画面を見続けるのはドライアイなどの眼精疲労の症状を招きます

ドライアイの研究では、VDT機器(パソコンやスマホ画面など)を注視すると、瞬きの回数が減りドライアイの原因になるとされている。通常1分間で18.4回の瞬き回数があるが、VT作業中は3.6回まで減少すると言う報告がある
瞬きが少ないと、目の中に涙が形成されにくく、目が乾燥しやすくなってしまいます
さらにコンタクトレンズを使用した場合ではドライアイが助長されやすいため注意が必要です!

また目には毛様体と呼ばれる筋肉があり、毛様体の収縮、弛緩によってものを見るための水晶体とよばれるレンズを調整しています
毛様体の血流量が低下すると調整機能も低下し、ピントが合わなくなるため、より疲れを感じるようになってしまいます

作業環境の影響

ディスプレイを高い位置に設定するとまぶたを開ける範囲が広くなります
まぶたを開ける範囲が広いと、涙が蒸発しやすくなってしまうため、目が乾きやすくなる
ディスプレイを下に設置することで視線が下向きになり、やや伏し目がちになるため涙が蒸発しにくく目が乾きにくいとされています

またグレアと言ってまぶしさなどによって画面が見えにくくなる現象があります
例えば、パソコン画面に直射日光が当たり画面が見えにくいものがそうです
作業場所の選定や、スタンドライトを使うなど、目に優しい環境を作りましょう!

作業姿勢の影響

猫背になるドライアイになりやすい事が予想されます
背すじを伸ばした姿勢と猫背姿勢では、頭の画面の位置関係が変わります
猫背姿勢(写真左)になると頭の位置が低くなるため、目を開いている範囲が広くなり、目が乾燥しやすくなります
肩こり、首痛もそうですが、猫背姿勢は様々なところで悪影響が出やすいため対策が必要です!

眼精疲労が及ぼす影響

睡眠障害

パソコンやスマホ画面からは、ブルーライトと呼ばれる光がでています
ブルーライトは太陽光に含まれる可視光線の一近すぎると目の負担が大きくなります

また目はカメラとしての機能だけでなく、光を感じしてサーカディアンリズム(24時間周期で繰り返される体のリズム)を整える時計としての機能も持っています
日中適度なブルーライトを浴びる事はサーカディアンリズムに必要だが、日没後ブルーライトを浴びすぎるとサーカディアンリズムが崩れ、睡眠障害を引き起こす可能性があり、いずれ不眠症うつ病につながやすいとされています

労働生産性の低下

ドライアイと労働生産性の関係を調べた研究では、ドライアイの症状がある人はドライアイの症状が無い人と比較し、有意に労働生産性が低下しているとの報告があります
具体的には、年間生産性低下額が1人あたり48万7千円とされており、これが何十人にもなると損失はかなり大きくなることがわかる
目の症状は軽視されやすいが、会社経営の観点でも無視できない事が予想されます

目の疲れを防ぐには?

作業環境の改善

照明に関して
・明暗の対照が著しくない室内照明や間接照明はグレア防止に効果的
・ディスプレイと書類を交互に見る作業では、明るさが著しく異ならないようにする
・机上の照度は300ルクス以上が目安で、太陽光が差し込むときは、窓にブラインドを設置

パソコン機器に関して
・輝度やコントラストの調節機能 ⇒眼の保護
・位置や向きの調整機能 ⇒正しい姿勢
・動かせるキーボードやマウスを使用 ⇒肩こり防止

空調等の設定に関して
・エアコンの風が直接当たらないようにする
・加湿器等を設置し目の乾燥を防ぐ

作業方法の改善

1作業時間を1時間以内にし、その間に10分程度の休憩を最低1回とる
・適切な休憩をとり、休憩中はストレッチや軽い体操などディスプレイを見ないような工夫をする
・こまめに水分を取る、意識的にトイレに行くなど席を離れる時間をつくる
・目の血流を保護するためにアイマスク等を使用する

作業姿勢の改善

沖縄産業保健支援センターの資料によると、適切な作業環境の設定は、以下の通りです

  • パソコン画面の上端は眼より 40cm以上 くびは少し前傾。やや下に10°以内
  • 深く腰をかけ、背もたれに背を十分あて、肘は90°以上で、前腕は机とほぼ水平
  • 机の高さは65~70cm、机の幅100cm以上 奥行き65cm以上
  • 太ももに手指が入るゆとりを作り、膝が直角になり、足の裏全体が床に接する
  • イスの高さの調整できるものが良く足の部分は安定している  

下のイラストのような姿勢がデスクワークでは疲労しにくい姿勢とされています

猫背にならないように椅子の高さや、机の高さを調整しましょう!
最近は机自体の高さも調整できるものもあるため、自分に合ったものを探してみましょう!

目に優しい食事を取る

赤い甲殻類に含まれる、アスタキサンチンと言う物質は目に良いとされています
特に殻付きの海老やカニなどに多く含まれるため、普段の食事からアスタキサンチンの含まれる食材取り入れる意識が必要です

アスタキサンチンを2週間摂取した研究では接種前と比べ接種後では網膜の血流量(目の血流量)が増大したという報告があります
その研究のアンケート結果では、「目が疲れやすい」「目が赤くなりやすい」「焦点がぼやける」といった症状の改善が見られているため、目の血流量を増加させることは、眼精疲労に効果があること予想されます

エビやカニを使ったお菓子もあるため、パソコン作業中の休憩時間にはそういったお菓子を取るなどの工夫もおススメです!

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理学療法士おススメ!椅子でできる猫背改善運動

猫背姿勢(円背)の特徴は、顔が前に出て、両肩が巻き肩の姿勢になります
脊柱の形状は、上位頸椎が伸展位中・下位頸椎が真っすぐ(ストレートネック)になりやすく、胸椎も後湾が増強しやすい姿勢になります
改善のためには、縮んでいる首の筋肉の柔軟性の向上肩甲骨の柔軟性の向上、胸椎を伸ばすための背筋の強化が必要です

後頭下筋群(頭と首の間)のマッサージ

  • 首を動かさないようにあごだけを引くように動かす
  • 親指で後頭骨(頭のうしろの出ている骨)のすぐ下の筋肉を軽くマッサージ 目安は1分程度
  • 首の真ん中の骨を押さないように気を付ける
  • 首の筋肉は自律神経に関与するため、気分が悪くなったらすぐに中止!

あごを引く運動(チンイン)

  • 首を動かさないようにあごだけを引いた姿勢をとる
  • そのまま頭だけを動かすように細かくうなづく
  • うまくできていると首の前、喉の近くが疲れてくる感じがする

胸椎伸展運動

  • 椅子の背もたれに背中をあてながら手を組んで前に伸ばす
  • 背中の角度を保ったまま組んだ腕を頭の上にあげる
  • 腰を使わないように、背中の半分から上の筋肉を使うイメージで行う

肩甲骨を動かすY・W運動

  • 後ろから見た時に背骨と腕で「Y」の字になるように腕をあげる
  • 肩甲骨を寄せるように肘を曲げ、後ろから見た時に「W」の字になるように行う
  • 上手くできていると菱形筋、僧帽筋中部といった肩甲骨と背骨の間にある筋肉が疲れる感覚
  • あごを引いたまま行うとより効果的!

まとめ

目の疲れは「少し我慢すればいい」ものではありません!
放置すれば視力低下・慢性疲労・睡眠障害・仕事の生産性低下など、多方面に影響が広がります

目の症状で少しでも不安がある場合は、必ず眼科の受診をしてください
また、加齢によって目の筋肉の調整力が低下するため、メガネであれば少なくとも3年に1度は度数の見直しをコンタクトレンズの場合は3ヶ月に1度眼科を定期的に受診も推奨されています

今日からできるちょっとした工夫と習慣で、あなたの目を守っていきましょう!

作業環境の見直し・姿勢改善・休憩の取り方を実践し、目にやさしい働き方を手に入れましょう!

 

参考文献
VDT作業による健康障害とその原因:沖縄産業保健支援センター   https://www.okinawas.johas.go.jp/joho/file/30000.pdf

情報機器作業における労働衛生管理のためのガイドライン:厚生労働省   https://www.mhlw.go.jp/content/000580827.pdf

ネット・スマホの視機能への影響と予防・治療:四倉絵里沙;カレントテラピー,2023

VDTとドライアイ:山西竜太郎 他;あたらしい眼科,2023

日本人集団を用いた睡眠とドライアイ症状に関する疫学的な知見:羽入田明子;日本眼科学会誌,2023

アスタキサンチンの網膜血管血流量におよぼす影響:長木康典 他;臨床医薬,2005

 

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